ターミナル
THE TERMINAL


UIP
2004年アメリカ映画、129分

ストーリー
クーデターによって事実上祖国が消滅。パスポートが無効になってしまった東ヨーロッパのクラコウジア人、ビクター・ナボルスキーは、空港でアメリカへの門戸を閉ざされてしまう。やがて彼は、いつまで続くか分からない“滞在期間”中、どこの国にも属さない人間として、空港ターミナル内だけでの生活を始める。アメリカなのにアメリカではなく、しかし最もアメリカ的な場所で、食事をして、仕事をして、友人を作り、恋の花まで咲かせ、ビクターは“何か”を待ち続けているのだった…。

キャスト
トム・ハンクス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、スタンリー・トゥッチ、ディエゴ・ルナ

スタッフ
監督、製作:スティーブン・スピルバーグ
原案:アンドリュー・ニコル 
撮影:ヤヌス・カミンスキー 
編集:マイケル・カーン 
音楽:ジョン・ウィリアムズ

レビュー
最近見せる大作映画からストーリー重視の物語を撮るようになったスピルバーグ。今回の「ターミナル」もそんな感じで、空港内で起こる人々の出会いとそのドラマが描かれている。

僕は国語力が無いので正直この映画が何を伝えたいのかがわかりませんわ。まあ空港内での人情物語といったところか。ただ出てくるキャラクター、つまり空港の職員が結構愛くるしい奴ばかりでトム・ハンクスとその人々との掛け合いが面白かったです。ちなみに僕はスペイン系の若者がビクターによって恋を成就させるところがなんか幸せな気持ちにさせてくれましたねぇ。まああと掃除職員のグプタなんかもかわいらしくて共感が持てました。

しっくりこなかったんですけど、ラストで空港の警備員達はいつの間にビクターの味方になってたのかな?いきなり味方になったので違和感があった。それよりもまずビクターみたいな人が空港内に7ヶ月も滞在してるって事あっていいんかね、ふつう誰かが引き取りに来るやろ。まあ実はこれ本当に空港に何年も滞在してる男性を基にしてるんでまあしゃあないか〜。実際これを聞いてビックリです。(こっからラストについて言及)ビクターがアメリカにやってきた理由、つまり父親の夢を叶えるためにジャズ歌手のサインをもらいに来たっていうのもちょっと面白みに欠けたかなぁ。もっとスゴイ理由なのかなぁ、と期待していたので案外普通で少し残念でした。まあアメリカがジャズの国ということを考えれば、ジャズ歌手に会いに来るっていうのはなんか懐かしくて感動するよね。それにしてもラストのニューヨークの夜景が美しいなあ、目的を果たしたビクターの幸福感とその後の希望に夜景がシンクロしました。

アメリアとの恋愛が個人的に素敵だったかな。結局実らなかったけど、恋愛に不器用なビクターが一生懸命アメリアの気を引こうとして徐々に魅かれ合っていくという過程が妙に愛らしかったです。それより感心したのがセットかな。空港そのままのセットを実際に作り、しかもその中の店は本当に営業してたらしいわ。ほんまに探検したくなるようなセットに仕上がってて、本当にリアルでした。ちなみに日本の吉野家も入ってます。

スピルバーグってこんな映画も作ったりするんだなぁ、と思い知らされた映画です、というか今までのスピルバーグの映画とはまた違う新境地の映画に思われました。それにしても、空港って人生を左右するような出逢いに満ち溢れた場所なのかもね。

評価
7点(満点10点)

DVD
  • 特典
      予約カウンター:脚本&ストーリー
      (8分/スピルバーグ、脚本家、プロデューサーが映画製作のきっかけとテーマを語る。)

      出発ロビー:ターミナルの建設
      (13分/プロダクション・デザイナー、アレックス・マクドウェルが、JFK空港を巨大セットで再現した苦労を語る。)

      搭乗:ターミナルの人々
      (32分/トム・ハンクス “ビクター”…スピルバーグとのコラボレーション3作目のハンクスが、役作り監督とのクリエイティブな関係を語る。/キャサリン・ゼタ=ジョーンズ “アメリア”…スピルバーグ製作「マスク・オブ・ゾロ」でブレイクしたゼタ=ジョーンズが、初の監督作品出演と役作りについて語る。/ビクターの世界…スタンリー・トゥッチ、ディエゴ・ルナ、クマール・パラーナ他、カラフルな共演者にスポットを当てる。)

      離陸:メイキング・オブ 「ターミナル」
      (18分/美術、衣装、撮影、編集など、各分野の一流タレントが結集。スピルバーグの新たな挑戦をサポートする。)

      機内サービス:ターミナルの音楽
      (6分/スピルバーグ作品の常連、ジョン・ウィリアムズが今回の音楽のテーマとジャズの影響を語る。)

      着陸:エアポート・ストーリー
      (6分/キャスト、スタッフが自身の空港体験を語る。)

      フォトギャラリー
  • 時間 約129分
  • 色彩 カラー
  • 面・層 片面2層×1+片面1層×1
  • 映像 16:9/LB
  • リージョン 2
  • 字幕 日本語・英語
  • 音声 1:DTS/5.1chサラウンド/英語 2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英語 3:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
  • 販売元角川エンターテイメント

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