ペイチェック 消された記憶
PAYCHECK
UIP
2003年アメリカ映画、118分
<ストーリー>
情報化が一段と進んだ近未来社会。フリーのコンピュータ・エンジニア、マイケル・ジェニングスは、ハイテク企業の開発部門を渡り歩き、機密保持のため、報酬と引き替えに開発期間中の記憶を抹消するという手続きを繰り返していた。今回の仕事はオールコム社の極秘プロジェクト。同社が用意した報酬は日本円で100億、その代償は3年間の記憶。だがプロジェクト終了後、ジェニングスが受け取ったのは19個のガラクタが入った封筒だけだった。これは何を意味するのか。消された記憶を辿り始めるジェニングスに危険が迫る!
<キャスト>
ベン・アフレック、アーロン・エッカート、ユマ・サーマン、コルム・フィオール、ジョー・モートン、ポール・ジアマッティ
<スタッフ>
監督:ジョン・ウー
原作:フィリップ・K・ディック
音楽:ジョン・パウエル
<レビュー>
アクション映画の巨匠、ジョン・ウーが初めてSFに挑んだ意欲作。
記憶を失った男が何の変哲も無いガラクタを使って危機を脱しながら謎の組織に立ち向かうというストーリー。設定が面白そうなのでなかなか楽しそう・・・かと思いきや、ドキドキさせる展開が無く、ガラクタの使い方も意外性に富むものでもなかった。まあつまり脚本が薄っぺらいもんだからほとんどハラハラせず単調に進みます。ジョン・ウーの映画は男臭さのある重厚なものだったのに、この作品は全くジョン・ウーらしさのない映画です。だからジョン・ウー映画が好きな人にはほとんど満足感が得られないし、第一ジョン・ウーのファンであるグーベンも物足りなかったと思います。
一番がっかりしたのはアクションの悲惨さです。アクション・シーンはまるで陳腐なハリウッド映画並だ。見当たるアクションはバイク・シーンくらいで、ジョン・ウーの真骨頂である銃撃戦やダイナミックなアクションは全く見当たりませんでした。第一ベン・アフレックもハードなアクション映画に出る俳優でもないので、ジョン・ウーの映画に出るべきではない、というかジョン・ウーがこの映画を監督するべきではない、と言うべきか。そもそもジョン・ウーが監督していなくてもこの映画は陳腐で目新しいところも無く、そんなに面白いものでもないので別に良いんですけどね。
とりあえず今回の「ペイチェック 消された記憶」はジョン・ウーの映画じゃありません。やっぱりこの監督の演出はまだまだこんなものじゃないので、次に期待っていうことで。
<評価>
2点(満点10点)
<DVD>
特典
ジョン・ウー監督による音声解説、
脚本家ディーン・ジョーガリスによる音声解説
スタントシーンの舞台裏、
未来のデザイン、
未公開シーン集、
もうひとつのエンディング
時間 約119分+特典映像
色彩 カラー
面・層 片面2層
映像 16:9/LB
リージョン 2
字幕 日本語・英語
音声 1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英語
2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
販売元角川エンタテイメント
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