ダニー・ザ・ドッグ
DANNY THE DOG (UNLEASHED)


アスミック・エース
2005年フランス・アメリカ・イギリス映画、103分

ストーリー
5歳の時に誘拐され、悪徳高利貸しのバートによって番犬、そして闘犬になるべく育てられた男ダニー。常に首輪をはめられ、脅迫兼戦闘要員として借金の取り立てと闘いに明け暮れる日々。感情さえも無くしたダニーが唯一興味を示したものがピアノだった。そんなある日、ダニーは取り立てに向かった先で一台のピアノに遭遇する。そしてピアノに心奪われているダニーに、盲目のピアノ調律師サムが話しかけてくる。サムは戸惑うダニーに優しく接し、鍵盤の叩き方を教え、調律の手伝いをさせる。やがて2人は少しずつ心を通わせていくのだが…。

キャスト
ジェット・リー、モーガン・フリーマン、ケリー・コンドン、ボブ・ホスキンス

スタッフ
監督:ルイ・レテリエ
製作、脚本:リュック・ベッソン
アクション演出:ユエン・ウーピン
音楽:マッシブ・アタック

レビュー
「トランスポーター」のルイ・レテリエが監督、リュック・ベッソンが脚本、ユエン・ウーピンがアクション演出を担当したバイオレンス・アクション。ジェット・リーはこの映画で、凶暴な闘犬として育てられ、ある調律師と出会うことで次第に優しい心を取り戻していくというこれまで演じたことの無かった役柄に挑戦し、新境地を開拓した。

まずこの映画の見所はジェット・リーの素早いアクション。スピード感にあふれ、なかなか見応えがある。特にラストの肉弾戦は見事だと思う。ストーリー自体はありがちと言えばありがち。凶暴な男が次第に心を開いて愛や優しさを知っていくというもの。ただこの映画はアクション俳優のジェット・リーがそんな凶暴な男を演じていると言う点で面白いと思う。僕にとってこの映画でのジェット・リーの演技が今までの出演作で最も良かった。つまりジェット・リーが自然にダニーになりきっていて、本当に実在してそうに思えた。ラストのピアノの発表会でのシーンで涙を見せたダニーの表情は、母親の思い出を思い出し、調律師サムとの友情、サムの養女ヴィクトリアとの愛などを実感していることを深く示しているように思う。あの涙はリーのアドリブらしいが、リーもなかなかやるなぁ。モーガン・フリーマンは調律師の役だが、やっぱり年のせいかこういう役が多い。かなりの大物俳優で存在感があったが、あくまでダニーが主役なのでサムの描写はかなり抑えられてる感じがした。というよりサムとダニーの触れ合いがきちんと描かれてなかっただけなのかな。やはり物語の核となると思うので、きちんと表現されてなくて2人の関係性が思ったより希薄に感じられる(ストーリー上ではサムはダニーの心の支えとなってるようだが)。

でもやっぱり一番好きなシーンはリーのアクション。リーの映画はやっぱりこれがなくっちゃ始まらないよね。

評価
6点(満点10点)

DVD
  • 特典
      本編ディスク:
      予告編集

      特典ディスク:
      メイキング (37分), ピアノVFXメイキング (2分), ファイトシーン完全版 (4シーン・10分), 未使用シーン (2シーン・3分), NGテイク集 (4分), ミュージックビデオ RZA “Baby Boy” (3分)
  • 時間 103分+特典映像
  • 色彩 カラー
  • 面・層 片面2層×1+片面1層×1
  • 映像 16:9/LB
  • リージョン 2
  • 字幕 日本語・英語
  • 音声 1:DTS/5.1chサラウンド/英語 2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英語 3:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
  • 販売元角川エンタテインメント

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