クラッシュ
CRASH
ムービーアイ
2004年アメリカ・ドイツ映画、112分
<ストーリー>
クリスマス間近の24時、LAのハイウェイで黒人刑事とその相棒が交通事故に巻き込まれる。それから36時間のうちに、自動車強盗や地方検事とその妻、黒人夫婦、ペルシャ人店主、鍵屋といった異なる境遇の人々が出会い感情をぶつけ合いながら、閉ざした心を開放していく。
<キャスト>
ドン・チードル、サンドラ・ブロック、マット・ディロン、ブレンダン・フレイザー、サンディ・ニュートン、ライアン・フィリップ
<スタッフ>
監督、製作、脚本:ポール・ハギス
音楽:マーク・アイシャム
<レビュー>
第78回アカデミー賞作品賞を受賞した「ミリオンダラー・ベイビー」の脚本家、ポール・ハギスが初めてメガホンを取った人間ドラマ。この作品も第79回アカデミー賞で作品賞、脚本賞、編集賞などを受賞しました。
人種のるつぼ、アメリカ。特にそれが顕著にわかるロサンゼルスで、ある一つの交通事故が起こる。その事故によって多種多様な人種の人間が出会い、衝突していく。そういった衝突と触れ合いを描くことを通して人種差別の問題に焦点をあてた群像劇。人種差別主義者の警官と黒人夫婦のいざこざ、強盗にあった神経質なアメリカ人女性とメキシコ人の家政婦との交流など、さまざまなエピソードが描かれていてそれが最後には見事に絡みあっていくというストーリーが見事。それぞれのエピソードが人種の衝突によって発生するさまざまな感情を伝えている。またラストはそんな人種差別に何らかの希望の光を見出させるようなもので、とても深い感動を与えられる。最後に流れる歌も心に染みわたるようだ。
ポール・ハギスは脚本家であるが、今回は初めて監督も行った。しかしそれにもかかわらず演出がとても素晴らしい。人間の悲しみや喜びなどの内面を絶妙なタッチで描き出している。ハギスに劣らず素晴らしいのが出演者。みな今まで出したことの無い最高の演技を表現した。深い人間ドラマは監督と多くの出演者のおかげだと思う。特に僕はサンディ・ニュートンとマット・ディロンの演技が好きですわ。でも彼らだけではなくみんなそこらにいそうな人間で、本当に共感が持てる。
人種差別を描いた映画はいっぱいあるがまた新しい観点から描いた映画だと思う。見て損はしないことは言うまでも無い。
<評価>
8点(満点10点)
特典
本編ディスク
監督からのメッセージ、
オリジナル劇場予告
オーディオ・コメンタリー:ポール・ハギス&ボビーモレスコ&ドン・チードル
特典ディスク(97分)
メイキング・オブ・“クラッシュ”〜Behind the Metal and Glass、
未公開映像 (監督によるコメンタリー別音声あり)
監督ポール・ハギス、
LA もう1つの主役、
タブーに挑む
脚本との比較 (台本と完成本編との比較)、
ストーリーボードとの比較 (ストーリーボードと完成本編との比較)
ミュージック・クリップ“In the Deep”Bird York、
ミュージック・クリップ “If I...”Kansascali、
ミュージック・モンタージュ
時間 115分+特典映像
色彩 カラー
面・層 片面2層×1+片面1層×1
映像 16:9/LB
リージョン 2
字幕 日本語・日本語吹替え用字幕・音声解説用字幕
音声 1:ドルビーデジタル/6.1chサラウンドEX/英語
2:DTS/6.1chサラウンドES/英語
3:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
4:ドルビーデジタル/サラウンド/英語/(音声解説)
販売元東宝
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