【ジェラルド・カーシュ著作リスト】


短篇集

1 I Got References (1939) 
2 Selected Stories (1943) (抄録改題 The Battle of the Singing Men, 1944)
3 The Horrible Dummy and Other Stories (1944)
4 Neither Man nor Dog: Short Stories (1946)
5 Sad Road to The Sea: A Collection of Stories (1947)
6 Clock Without Hands (1949)
7 The Brazen Bull (1952)
8 The Brighton Monster and Others (1953)
9 Guttersnipe: Little Novels (1954)
10 Men Without Bones and Other Stories (1955)
11 On an Odd Note (1958) 『オカルト物語』 中隅佑子訳 大陸書房 絶版 ※40参照
12 The Ugly Face of Love and Other Stories (1960)
13 The Best of Gerald Kersh (1960) ※Simon Raven編
14 Men Without Bones (1962)
15 The Terrible Wild Flowers: Nine Stories (1962)
16 More Than Once Upon a Time: Stories (1964)
17 The Hospitality of Miss Tolliver and Other Stories (1965)
18 Nightshade and Damnations (1968) ※Harlan Ellison編
19 Karmesin: The World's Greatest Criminal--Or Most Outrageous Liar (2003)※Paul
    Dancun編

20 The World, The Flesh, & The Devil; Fantastical Writings: Vol.I (2006) ※Paul Dancun編
    『犯罪王カームジン』 駒月雅子訳 角川書店 ※近刊 ※47参照

長篇
21 Jews Without Jehovah (1934)
22  Men Are So Ardent (1935)
23 Night and the City (1938)
24  They Die with Their Boots Clean (1941)
25  The Nine Lives of Bill Nelson (1942)
26  The Dead Look On (1943)
27  Brain and Ten Fingers (1943)
28  Faces in a Dusty Picture (1944)
29  An Ape, a Dog, and a Serpent (1945)
30  Sergeant Nelson of the Guards (1945) ※22・23を収録
31 The Weak and the Strong (1945)
32  Prelude to a Certain Midnight (1947)
33  The Song of the Flea (1948)
34  The Thousand Deaths of Mr. Small (1950)
35  The Great Wash (1953) 米題 The Secret Masters
36  Flowers End (1957)
37  The Implacable Hunter (1961)
38  A Long Cool Day in Hell (1965)
39  The Angel and the Cuckoo (1966)
40  Brock (1969) 

その他
41  Clean, Bright and Slightly Oiled (1946) ※戦時の回想

映画台本
Nine Men (1943) ※Harry Wattと共同執筆
The True Glory (1945) ※ドキュメンタリー映画。共同執筆

映画化
Dead of Night (1945) ヴィデオ題 「夢の中の恐怖」 ※オムニバス式の怪奇映画。クレジットされて
   はいないが、挿話の1つは「腹話術師の脅迫」 “The Extraordinary Horrible Dummy”にもとづい
   ている。

Night and the City (1950) 「街の野獣」(監督ジュールス・ダッシン)※原作21
Night and the City (1992) 「ナイト・アンド・ザ・シティ」 (監督アーウィン・ウィンクラー)※原作21

邦訳 =カームジン物
◆短篇集
42 『オカルト物語』 中隅佑子訳 大陸書房 (1974) 絶版 ※11の翻訳
   【収録作品】 死を呼ぶ宝石/生きていた化石/不吉な誕生日/悪魔のトリック/哀れな大
   酒飲み/「不運の島」の女王/超能力者の大予言/「乞食の石」 の秘密/極彩色のモン
   スター/人形の呼ぶ声/鏡の中の黒い顔/一秒を買った男/移植された“眼”

43 『冷凍の美少女』 小川隆他訳 ソノラマ文庫海外シリーズ (1985) 絶版
   【収録作品】 冷凍の美少女/豚島の女王/黒衣の紳士/軟体人間/乞食の石碑/この
   世ならぬ部屋で/聖シモンの書簡/腹話術師の脅迫/廃墟の軍歌/破滅の種子/びん
   の中の遺書/ダ・ヴィンチの踊る人形/不死身の伍長

44 『壜の中の手記』 西崎憲他訳 晶文社 (2002)
   【収録作品】 豚の島の女王/黄金の河/ねじくれた骨/骨のない人間/壜の中の手記/
   ブライトンの怪物/破滅の種子/カームジンと 『ハムレット』 の台本/刺繍針/時計収
   集家の王/狂える花/死こそわが同志

45 『廃墟の歌声』 西崎憲他訳 晶文社 (2003)
   【収録作品】廃墟の歌声/乞食の石/無学なシモンの書簡/一匙の偶然/盤上の悪魔/ミ
   ス・トリヴァーのおもてなし/飲酒の弊害/カームジンの銀行泥棒/カームジンの宝石泥
   棒/カームジンとあの世を信じない男/重ね着した名画/魚のお告げ/クックー伍
   長の身の上話

46 『壜の中の手記』 西崎憲他訳 角川文庫 (2006)
   【収録作品】 豚の島の女王/黄金の河/ねじくれた骨/凍れる美女/骨のない人間/壜の
   中の手記/ブライトンの怪物/破滅の種子/壁のない部屋で/時計収集家の王/狂える
   花
(ロング・ヴァージョン)/死こそわが同志 
   ※43の文庫化。「カームジンと 『ハムレットの台本』」 「刺繍針」 を割愛、「凍れる美女」 「壁のない
    部屋で」 の2篇を追加。「狂える花」 は約20枚の加筆を施したロング・ヴァージョンを収録。
47 『犯罪王カームジン』 駒月雅子訳 角川書店 (2008)  
   【収録作品】 カームジンの銀行泥棒/カームジンとガスメーター/カーミジンの偽札づくり/
   カームジンとめかし屋/カームジン脅迫者になる/カームジンの宝石泥棒/カームジンと
   あの世を信じない男/カームジンの殺人計画/カームジンと透明人間/カームジンと豪華
   なローブ/カームジン手数料を稼ぐ/カームジン彫像になる/カームジンと王冠/カーム
   ジンの出版業/カームジン対カーファックス/カームジンと重ね着した名画/カームジンと
   『ハムレット』 の台本/埋もれた予言/イノシシの幸運日

     ※20の翻訳。カームジン・シリーズ全17篇に日本版ボーナストラックとして 「埋もれた予言」「イ
     ノシシの幸運日」 を併録。

   

◆雑誌の小特集
《奇想天外》 1974年9月号 ※下記の5篇を訳載
  骨なし族/破滅の種子/恐怖の人形/凍れる美少女/たましい交換

◆その他の邦訳短篇 ※43・44の収録作品を除く
「たましい交換」 Fantasy of a Hunted Man 村田靖子訳 (『続世界怪奇ミステリ傑作選』 番町書
   房、所収)
「海への悲しい道」 Sad Road to the Sea 三田村裕訳 (『幻想と怪奇』 ハヤカワ文庫NV、所収)
「不安全金庫」 Unsafe Deposit Box 吉田誠一訳 (『年刊SF傑作選3』 創元推理文庫、所収)
「カシェルとの契約」 Bargain with Cashel 宇野利泰訳 (『年刊SF傑作選4』 創元推理文庫、所
   収)
「遠からぬところ」 Somewhere Not Far from Here 吉田誠一訳 (『年刊SF傑作選6』 創元推理
   文庫、所収)
「水よりも濃し」 Thicker than Water 吉野美恵子訳 (異色作家短篇集19 『棄ててきた女』 早川
   書房、所収)
「呪われたタイプライター」The Haunted Typewriter 深町眞理子訳 EQMM1965-11
「ピンク象事件」 A Matter of Pink Elephants 深町眞理子訳 EQMM1965-12
  ★Two Tales of Bo Raymond を2号分載。改訂版 「埋もれた予言」。

「胸のうち」 Something on His Mind (別題Strong Greek Wine) 大井良純訳 EQMM 1971-9
「傷痕」 The Scar 山本俊子訳 HMM 1972-7
「わかるかい」 Do You Follow Me? 鎌田三平訳 HMM 1975-5
「肝臓色の猫はいりませんか」 Who Wants a Liver-coloured Cat? 若島正訳 HMM1997-2

【参考文献】

Twentieth−Century Crime&Mystery Writers 3rd edition (St.James Press)
Horror, Ghost & Gothic Writers (St. James Press)
『幻想文学大事典』 国書刊行会


【カーシュ論】

西崎憲 「ジェラルド・カーシュあるいは夢幻の紳士」 (晶文社 『壜の中の手記』 解説) ※さまざまな逸話と伝説に彩られた数奇な生涯を送ったカーシュの小伝と、その独特の魅力にあふれた小説世界を語る。
牧眞司 「《新編・異色作家短篇集》を夢見ながら」 (学陽書房 『ブックハンターの冒険』 所収) ※早川書房 〈異色作家短篇集〉 を新編集するなら不可欠な作家としてカーシュを取り上げ、紹介史を概観。《奇想天外》 の小特集や怪奇実話風の体裁で出された奇著 『オカルト物語』 を紹介。
宮部みゆき・北村薫 「『謎の部屋』 の愉しみ」 (新潮文庫 『謎のギャラリー/謎の部屋』 解説)
※アンソロジーの対談解説。収録作のカーシュ 「豚の島の女王」 について、「カーシュがどこまで望んだか知らないけれど、すごく高い作品なんじゃないか」 「人間という存在自体の悲劇を感じる」(北村)、「どこをとっても非常に残酷な話だし、哀れな話でもあるし、また非常に崇高な話でもある」 (宮部) などの興味深い指摘がある。
若島正 「野獣の街」 (みすず書房 『乱視読者の冒険』 所収) ※2度映画化された長篇の代表作〈Night and the Ciity〉 を紹介。
『幻想文学大事典』
国書刊行会※ジャック・サリヴァン執筆の 「カーシュ」の項目。独自の文体による強力な語りの才と奔放な想像力が鮮烈な恐怖を喚起する短篇作家として評価。繰り返し表われる二重人格/憑依のテーマに注目している。
Paul Dancun “A Kershian Fable: Notes on the Life of Gerald Kersh” (Paperbacks, Pulps & Comics. vol. 1, Zeon Books, 1993) ※カーシュの略伝と長篇を含む主要著作の紹介。執筆者のポール・ダンカンがハーラン・エリスンのHP内に作っているカーシュのファンサイトThe Nights and Cities of Gerald Kershは、この作家について調べるとき、まず第一にあたるべき場所だろう。詳細な書誌は圧巻の一語。カーシュには単行本未収録の短篇も多いのだが、ダンカンは全短篇の雑誌掲載、アンソロジーなどへの採録データまで丹念にリスト化している。
G. Kersh 《Karmesin, The World's Greatest Thief - or Most Outrageous Liar》 (Crippen & Landru, 2003) ※カームジン物を完全収録した初めての本。Paul Dancun編集。Introdutionではカームジンのモデル、執筆の経緯、当時の人気などが紹介されている。

 

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